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UV・溶剤・ラテックスの違いとは?失敗しない印刷方式4種の選び方【看板業が中立比較】

公開:2026年7月7日

UV・溶剤・ラテックスなど印刷方式の異なる大判プリンターの出力サンプル

大判プリンター選びで最初につまずくのが、印刷方式(インクの種類)の違いです。UV・溶剤・ラテックス、そして水性。名前は聞くけれど、何がどう違い、自社の用途にはどれが合うのか——ここが曖昧なまま機種を選ぶと、「この素材に刷れなかった」「屋外で色が落ちた」「匂いで屋内に置けなかった」と、導入後に後悔しがちです。

この記事は、看板・サイン制作の現場で4方式すべてを扱う立場から、それぞれの違いを中立に比較します。耐候性・匂い・画質・速乾性・コスト・対応素材の6軸で並べ、メリットだけでなくデメリットも正直に示したうえで、「あなたの用途ならどれか」まで判断できる形にまとめました。

UV・溶剤・ラテックスの違いは?

溶剤は屋外看板の定番、ラテックスは低臭で屋内外に強い水性、UVは素材を選ばず立体も刷れる方式です。屋内の高画質は水性が向きます。

印刷方式は主に4種類|違いを1枚の表で把握

大判プリンターの印刷方式には何がある?

主に水性顔料・溶剤(ソルベント)・UV・ラテックスの4種類です。インクの定着方法が異なり、耐候性・対応素材・匂い・コストが変わります。

大判プリンターの印刷方式は、使うインクの種類によって大きく4つに分かれます。水性顔料、溶剤(ソルベント)、UV、ラテックスです。インクの乾き方・定着の仕組みが違うため、その結果として耐候性・印刷できる素材・匂い・速乾性・コスト・仕上がりに差が生まれます。

まずは6つの観点で全体像を1枚にまとめました。各方式の詳しい中身は、この後ひとつずつ掘り下げます。

観点水性顔料溶剤UVラテックス
耐候性低(屋内向き)高(屋外定番)高(屋外可)
匂いほぼ無臭有機溶剤臭わずかに残香低臭
画質・発色非常に高い高い(赤・橙に強い)高い(加飾も可)高い(やや色ムラも)
速乾・後加工乾燥を要す乾燥に時間瞬時に硬化速乾
対応素材専用メディア中心塩ビ・ターポリン等素材をほぼ選ばない受理層不要で幅広い
主な用途ポスター・写真・図面屋外看板・車両内照・ステッカー・立体屋内外看板・壁紙・幕

上表は一般的な傾向の目安です。同じ方式でも機種・インク世代により対応素材や耐候年数は変わります。以降で各方式のメリット・デメリットを詳しく解説します。

結局どれを選ぶ?3つの質問で決まる使い分け

自社の用途にはどの方式が合う?

屋内の高画質は水性、屋外看板は溶剤かラテックス、低臭重視ならラテックス、素材を選ばず立体も刷るならUVが基本の目安です。

方式選びは、次の3つの質問でほぼ決まります。①どこに設置するか(屋内か屋外か)、②匂いの制約はあるか、③どんな素材に刷るか。

屋内で高画質なポスターや写真が中心なら水性。屋外看板で耐候性が要るなら溶剤かラテックス。飲食店・医療・教育など匂いを避けたい環境ならラテックス。アクリル・金属・立体物など素材を選ばず刷りたいならUV——この順に絞り込めば、自社に合う方式が見えてきます。

1つの方式で全用途をカバーできるわけではありません。メインの用途を軸に選び、サブ用途は「対応できれば十分」と割り切るのが、失敗しない考え方です。

方式別に詳しく|特徴とメリット・デメリット

水性顔料|屋内の高画質に特化

水性顔料インクはどんな方式?

色材を水に分散させた低臭のインク。にじみが少なく高画質で、屋内ポスター・写真・図面向き。屋外はラミネートが前提です。

水性顔料インクは、色材を水に分散させたインクです。にじみが少なく色鮮やかで階調表現に優れるため、屋内ポスター・写真・図面・POPなど高画質が求められる用途に向きます。ほぼ無臭で、家庭やオフィスの卓上機もこの方式です。窓際など光の差し込む場所でも退色しにくいのも利点です。

デメリットは耐候性の低さです。屋外で使うにはラミネート加工が前提になり、その分のコストと手間が加わります。「屋内・高画質に特化した方式」と割り切るのが基本です。

溶剤(ソルベント)|屋外看板の定番・高発色

溶剤インクの強みと弱みは?

有機溶剤で素材を溶かして定着させる方式。耐候性が高く屋外看板の定番で発色に強い一方、匂い・乾燥時間・換気への配慮が必要です。

溶剤インクは、有機溶剤で素材表面をわずかに溶かして色を定着させる方式です。耐候性が高く、屋外看板・横断幕・カーラッピングなど屋外用途の定番として長く使われてきました。塩ビやターポリンなど看板向けメディアに幅広く対応し、UVやラテックスが苦手とする赤・オレンジ・グレーの発色に強いのも特徴です。白インクを搭載する機種もあり、ウィンドウフィルムなどにも使われます。

デメリットは、印刷時に有機溶剤の匂いがあること、乾燥に一定の時間がかかること、換気への配慮が必要なことです。飲食店・医療・教育など匂いを避けたい屋内環境には不向きな場面があります。

UV|素材を選ばず立体・加飾までこなす万能型

UVインクは何が優れている?

紫外線で瞬時に硬化する方式。受理層のない素材にも直接刷れ、白・クリアで加飾や立体印刷も可能。折り曲げ・伸縮には弱めです。

UVインクは、紫外線を当てて瞬時に硬化させる方式です。受理層のない素材にも直接印刷でき、アクリル・金属・ガラス・木材など素材をほぼ選ばないのが最大の強みです。硬化が速いため後加工にすぐ進め、両面フラッグのような乾燥待ちが不要になります。

さらに、白・クリア(ニス)・プライマーといった特殊インクを使える機種が多いのも特徴です。白は下地の押さえや内照サインに、クリアは保護・艶出しや厚盛りの加飾に、プライマーは金属・ガラスなど密着しにくい素材の定着補助に使います。凹凸を表現する立体印刷(厚盛り)も可能で、表現の幅が広がります。

一方でデメリットもあります。硬化したインクは表面で固まっているため、折り曲げや素材の伸縮に弱い傾向があります。鏡面・ツルツルした素材(PE・ゴムなど)や凹凸・反りの大きいものは印刷が難しい場合があります。また未硬化状態では独特の残香・有害性があるため、口に含む可能性のある玩具・食器周りの用途では配慮が必要です。

ラテックス|低臭で屋内外に強く、コスト効率も高い水性

ラテックスインクの特徴は?

水性ベースで印刷時に塗膜を形成する方式。溶剤並みの屋外耐候性を持ちつつ低臭・速乾。受理層不要でメディアが安く廃インクも少なめです。

ラテックスインクは、水性をベースにしながら、印刷と同時に高温で塗膜の層を形成する方式です。水性なのに溶剤と同等の屋外耐候性を持ち、擦過性(こすれへの強さ)も高いのが特徴です。低臭で有害物質が少なく、飲食店・医療・教育など匂いを避けたい屋内環境でも使いやすい方式です。

速乾性が高く、印刷後すぐにラミネートや裁断・縫製へ進めるため、短納期に強いのも実務上の大きな利点です。溶剤機のように乾燥のために一晩置く必要がありません。コスト面でも、受理層のないメディアが使えるため素材が安価に済み、ヘッドクリーニングで生じる廃インクが少ない傾向があります。屋内外の看板・壁紙・のぼり・幕まで幅広くこなす汎用性の高さが評価されています。

デメリットとしては、短時間で乾燥させる特性上わずかに色ムラが出やすい場面があること、色再現は技術向上が進むものの用途によっては水性・溶剤に一歩譲る場合があることが挙げられます。

耐候年数やコスト削減率などの数値はメーカー・機種・使用条件によって幅があります。この記事の記載は一般的な傾向の目安です。自社の用途での具体的な数値は、実機や資料で確認するのが確実です。

方式を決めたあと、どの機種を選べばいい?

UVは内照=大判UV、ステッカー=プリント&カット、小物=フラットベッド。ラテックスは屋内外の看板・幕向き。詳細ページで比較できます。

方式が絞れたら、具体的な機種に落とし込みます。当サイトで扱う機種は、用途と方式に合わせて詳細ページでスペック・価格・比較・選び方まで解説しています。代表的な用途とおすすめ機種を確認しましょう。

UVで内照式看板・大型サインを作る

白インクの3層印刷と3.2m級の大判対応で、昼夜きれいに見える内照サインを製作できます。

作れるもの

内照式看板、電飾サイン、大型グラフィック

必要な機能

  • 大判UV(3.2m級)
  • 白インク3層
  • 透過素材対応

向いている理由

UVの白インクは濃度が高くベタ塗りに強く、内照サインの昼夜両立に向きます。3.2m級なら大型もつなぎ目を抑えて製作できます。

UVでステッカー・ラベルを内製する

印刷と輪郭カットを1台でこなすプリント&カットUV機なら、耐候性のあるステッカーを効率よく作れます。

作れるもの

オリジナルステッカー、カットラベル、車両マーキング

必要な機能

  • プリント&カット一体
  • 耐候性インク
  • カット精度

向いている理由

UVは速乾で後加工にすぐ進め、プリント&カット一体なら位置合わせの手間も省けます。屋外用途の耐候性にも対応します。

ラテックスで屋内外の看板・幕を刷る

低臭・速乾のラテックス方式は、飲食・医療・教育など屋内から屋外看板・幕まで幅広く対応します。

作れるもの

屋内外看板、のぼり・幕、壁紙・装飾

必要な機能

  • ラテックス方式
  • 低臭
  • 屋外耐候性

向いている理由

水性で低臭ながら屋外耐候性を備え、擦過性も高いため縫製・後加工に強く、短納期にも対応できます。

UVで小物・立体・名入れを作る

卓上フラットベッドUV機なら、アクリル・金属・木材など素材を選ばず立体物に直接印刷できます。

作れるもの

アクリルグッズ、名入れノベルティ、立体・小物

必要な機能

  • 卓上フラットベッド
  • ワーク高さ対応
  • 白/クリア/プライマー

向いている理由

UVは受理層のない素材にも直接刷れ、白・クリア・プライマーで加飾や密着補助も可能。多品種小ロットに向きます。

方式別・代表機種の比較

型番最大作図幅インクカット価格目安
UJV55-3203,200mmUV硬化インク LUS-120(C, M, Y, K, Lc, Lm, W)なし6,215,000円(税込)
UCJV300-75800mmLED-UVインク(LUS-170 / LUS-200)プリント&カット一体(IDカット機能搭載)2,728,000円(税込)
JV400LX Series(JV400-130LX / JV400-160LX)1,361mm(JV400-130LX)/1,610mm(JV400-160LX)水性ラテックスインク LX101(4色 C, M, Y, K / 7色 C, M, Y, K, Or, G+W)※ホワイトはLX100ヘッド部カッターによるY方向カット2,751,100円(税込)
UJF-3042MkII e300×420mm(A3・最大作図範囲)UV硬化インク LH-100(硬質)/LUS-120(柔軟)/PR-200(プライマー)なし2,973,300円(税込)

方式・機種の選定では、本体価格だけでなく、対応素材・消耗品・保守を含めた総額とサポート体制まで比較するのがおすすめです。用途に迷う場合は、作りたいものをご相談いただければ最適な方式・機種をご提案します。

コスト・作業環境で見る方式の違い

方式はランニングコストと作業環境にも影響します。ラテックスは受理層のないメディアが使えるため素材が安く、廃インクが少ない傾向があります。溶剤はメディアや運用が確立している一方、換気や乾燥時間を運用に織り込む必要があります。UVは素材の自由度が高い分、用途によってインクや前処理のコストが変わります。水性は高画質ですが、屋外用途ではラミネートコストが加わります。

低臭・低VOCを重視する屋内環境ではラテックスやUVが選ばれやすく、屋外の長期耐候を最優先するなら溶剤も有力です。方式は本体価格でなく、素材・消耗品・作業環境まで含めた総合的な運用コストで比較するのが賢明です。

「用途は決まっているが、どの方式・機種が最適か分からない」という段階でも大丈夫です。設置環境・作りたいもの・想定ロットをお伝えいただければ、方式選定から機種・費用の目安までまとめてご提案します。

よくある質問

UVと溶剤はどちらが屋外に強いですか?

どちらも屋外の耐候性を備えますが性質が異なります。溶剤は塩ビ・ターポリンなど看板メディアで実績が長く、UVは素材を選ばず速乾で内照やステッカーにも向きます。UVは折り曲げ・伸縮にやや弱いため、湾曲する素材や折り加工がある用途では溶剤やラテックスが向く場合があります。

ラテックスは水性なのに屋外で使えるのですか?

はい。ラテックスは水性ベースながら、印刷時に高温で塗膜を形成することで溶剤と同等の屋外耐候性を持ちます。擦過性も高く、ラミネートなしでも一定期間の屋外使用に耐えます(年数は機種・条件により異なります)。低臭のため屋内掲示にも使いやすい方式です。

匂いを避けたい屋内にはどの方式がいいですか?

低臭を重視するならラテックスが第一候補です。水性顔料もほぼ無臭ですが屋外耐候性は低めです。UVも比較的低臭ですが未硬化時にわずかな残香があります。飲食店・医療・教育など匂いに配慮したい環境では、ラテックスまたは水性が選ばれやすい傾向です。

アクリルや金属など素材を選ばず刷りたい場合は?

素材を選ばない直接印刷ならUVが最適です。受理層のないアクリル・金属・ガラス・木材などにも直接刷れ、白・クリア・プライマーで密着補助や加飾もできます。立体物や厚みのある素材はフラットベッドタイプのUV機が向きます。

水性・溶剤・UV・ラテックスで迷います。どう決めればいい?

「屋内か屋外か」「匂いの制約はあるか」「どんな素材に刷るか」の3点から絞るのが基本です。屋内高画質=水性、屋外看板=溶剤/ラテックス、低臭=ラテックス、素材自由・立体=UV。判断に迷う場合は、設置環境と作りたいものをお伝えいただければ最適な方式・機種をご提案します。

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看板資材のネット通販で支持される「サインシティ」を運営する株式会社トレード。2001年のネット草創期からEC運営を続けてきた先駆企業であり、全国50拠点以上をもつ上場企業グリーンクロスグループの一員です。プリンター本体だけでなく、印刷メディアやラミネートなどの資材まで自社で扱う“材料商社”だからこそ、トータルでお求めやすい価格をご提案できます。相見積もり、歓迎です。

  • 2001年(ネット草創期)から自社ECサイト「サインシティ」を運営
  • 株式会社トレードは1990年設立
  • 全国50拠点以上をもつ上場企業グリーンクロスグループ(証券コード272A)の一員
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